ふざけんじゃねぇ
1997.09.03 RELEASE
- 品番
- FLCF3700
- 価格
- 3,204円(税込)
前作『家族』で表現された“怒り”を経て、この作品には全編を通してところどころに穏やかな癒しの歌がある。たとえば「しあわせの小さな庭」などは、このアルバムが(前作のテーマとなった)『家族』ではないかと思うほどの穏やかさを感じる。もっとも長渕自身は、この歌には「家族って何だろう?」という“疑問”も、「こんな場所で暮らさなきゃいけないのか?」というようやく東京で手に入れた土地への“抗議”の意味もあるという。そういう観点からもういちどこの歌を聴いてみると、“悲しい瞳で 子供たちのしあわせを語ろう”という詩には、確かに静かで物悲しい“何か”を感じなくもない。激しい波に、感情に、時の流れに生身をさらしながら歌を作ってきた長渕にとって、“家族”を象徴するような穏やかさの中には、彼の表現すべきことは見つからない――そんなジレンマがあるのかもしれない。また“乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった”と歌う「いのち」では、全ての詩が過去形で綴られているが、この表現方法には、一度すべてを過去に葬り、“今はどうなのか?”と改めて自分自身に問いかけずにはいられない、長渕の心の揺れと決意が表れているのかもしれない。
TRACK LIST
いのち
上を向いて歩こう
英二
ひまわり
かりそめの夜の海
あなたとわたしの物語
しあわせの小さな庭
金色に輝け50年
ふざけんじゃねぇ
涙は大切な君の友達だから